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第9回アドバンストSEMセミナー「RF共振器同期による100フェムト秒以下のコマ撮りが可能な電子線分子動画撮影装置の開発」

日時:20231月11日(水)15時~16時(質疑応答含)

場所:総合研究棟B204 +Teams(ハイブリッド)※講演者は204室にて講演します。

講師:筑波大学数理物質系 准教授 羽田 真毅     羽田研究室

題目:「RF共振器同期による100フェムト秒以下のコマ撮りが可能な電子線分子動画撮影装置の開発」

<講演概要>

我々は、光励起で生じる10兆分の1秒(100フェムト秒)以下の構造変化を観測するテーブルトップサイズの時間分解電子線回折装置を開発している。本装置は、大型の加速器を用いず、レーザーと小型のRF共振器の精密制御による新たなパルス電子線発生技術を利用することで、100フェムト秒(1フェムト秒は1000兆分の1秒)以下という結晶材料中の原子や分子が振動する速さでの変化を高精度でコマ撮りできる。実際にこの装置を用いて、典型的な半導体である単結晶シリコンに光があたるとシリコン原子がどのように動くかという、光デバイス開発の最も基本的な情報を得ることに初めて成功した。本装置では、従来よりも加速電圧を抑えた(10万ボルト)電子線を用いているため、試料損傷もほとんどなく、無機物質から有機物質まで広がる光エネルギー変換材料や光メモリ、トポロジカル材料など幅広い材料開拓への貢献が期待される(Rev. Sci. Instrum. 93, 053005 (2022))。プレスリリース

 

アドバンストSEMセミナーは、日立ハイテクアドバンストSEMテクノロジ特別共同研究事業がイノベイティブ計測技術開発研究センターと共催で開催する計測技術関連のセミナーです。

第9回セミナーは、筑波大学数理物質系 羽田 真毅 准教授による超高速時間分解電子線回折装置開発についての講演です。

 

※第9回アドバンストSEMセミナーへのご参加ありがとうございました。